圧巻の展示!
12点(5セット10点の棺、覆い2点)
の棺が一挙集合

※セットの棺においては、
身と蓋をそれぞれ1点と数えます。

棺を立てて展示する意義

(参考)ライデン国立古代博物館の常設展示の様子
(参考)ライデン国立古代博物館の常設展示の様子

今回、ミイラ棺の研究で世界的に知られるライデン国立古代博物館所蔵の貴重なミイラ棺10数点の借用が実現しました。 これだけの棺を一堂に展示する機会は国内で他に例がありません。

さらに本展では棺を横に寝かせた状態ではなく、12点の棺を特別に立てた状態で立体的に展示する予定です。
それにより、棺に記された「死者の書」などの呪文やさまざまな神々の図像、さらには精緻な装飾や制作の技法、色彩の豊かさや書体の違いまでを間近に見ることが可能になります。

近年新装なったライデンでの常設展示をイメージし、本展では一挙に棺が並ぶ幻想的かつ圧巻の空間を演出し、当時の人びとの死生観へと観客を誘います。

棺に書かれた装飾の意味

棺に書かれた装飾の意味
  • a・b 「ホルの外棺」後期王朝時代
    (長さ202cm、幅70cm、 高さ70cm)
  • c 「パネシィの外棺」第3中間期
    (長さ200cm、幅54cm、高さ38cm)
  • d 「ハイトエム ハトの棺」後期王朝時代
    (長さ186cm、幅58cm、高さ 27cm)

これらの棺は死者のミイラを物理的かつ呪術的に保護するものとして制作され、墓に納められました。当時のエジプトでは貴重だった木材や、パピルスや亜麻布を漆喰などで重ねたカルトナージュなどを用い、入れ子にした複数の棺も作られました。

死後も来世での生活が続くと考えた古代エジプト人は、棺に多くの神々や死者の安寧を願う呪文を記したほか、棺を一つの宇宙的な存在と考え、「母」であるとともに天空の女神でもあったヌウトや、再生復活のシンボルであるスカラベなどが描かれることもありました。

本展では多くの棺を一堂に展示することで、装飾や神々の姿、呪文の変化などから人びとと来世の関わりが移り変わっていくさまを紹介します。

「コンスウヘテプの内棺(部分)」第3中間期(長さ185cm、幅55cm、高さ32.5cm)
「コンスウヘテプの内棺(部分)」
第3中間期(長さ185cm、幅55cm、高さ32.5cm)
「アメンヘテプの内棺」第3中間期(長さ185cm、幅50cm、高さ61cm)
「アメンヘテプの内棺」
第3中間期(長さ185cm、幅50cm、高さ61cm)

A

棺には天空の女神ヌウトなどさまざまな神々が描かれるとともに、「死者の書」の呪文などが記されています。

B

翼を広げる神々は死者を保護する役割を担い、棺の形状やそこに描かれる図像は時代によって変化しました。

棺には、死者や、天空の女神ヌウトなどさまざまな神々が描かれています。

C

棺の所有者の名前やアメン神の神官といった職業は、棺に記されたヒエログリフ(神聖文字)から分かります。時には親の名前が記されることもあり、複数の棺の情報をつなぎ合わせることで一族の系図が明らかになることもあります。

翼を広げる神々は死者を保護する役割を担い、棺の形状やそこに描かれる図像は時代によって変化しました。

棺の所有者について

棺の所有者の名前やアメン神の神官といった職業は、棺に記された象形文字から分かります。
時には親の名前が記されることもあり、複数の棺の情報をつなぎ合わせることで一族の系図が明らかになることもあります。