本展出品のミイラの
CTスキャンの研究成果を
世界初公開!

ミイラ研究の紹介

2019年11月14日にアムステルダム・メディカル・センターで行なわれたミイラのCTスキャンの様子
2019年11月14日にアムステルダム・メディカル・センターで行なわれたミイラのCTスキャンの様子

ライデン国立古代博物館には、多くの人間や動物のミイラが所蔵されています。
世界の美術館・博物館の中には、ミイラに巻かれた布を研究目的でほどいてしまう事例もありましたが、同館の初代館長J.C. ルーヴェンスは将来的な技術の進歩を予見し、ミイラを傷つけることなく保存することを決めました。
そのため同館が所蔵するミイラ・コレクションは、その大半が完全に布で包まれた、非常に良好な状態で保存されています。

「女性のミイラ」第3中間期(長さ165.5cm、幅36.5cm、高さ24.5cm)
「女性のミイラ」
第3中間期(長さ165.5cm、幅36.5cm、高さ24.5cm)
「男性のミイラ」第3中間期あるいは後期王朝時代(長さ160cm、幅38cm、高さ26cm)
「男性のミイラ」
第3中間期あるいは後期王朝時代(長さ160cm、幅38cm、高さ26cm)

同館では、1950年代から1960年代にX線による研究が、そして1990年代には、所蔵するミイラ・コレクションに当時まだ非常に稀であったCTスキャンが実施されました。近年では、最先端の技術を用いたCTスキャンによってさらに詳細な研究が行われています。
今回、本展に出品されるミイラの中から人間のミイラ3体と動物のミイラ1体を選び、本展のために最新のCTスキャン技術で調査を行い、その成果を世界初公開します。

CTスキャンの成果

CTスキャンの成果
2019年7月11日にアムステルダム・メディカル・センターで行なわれたミイラのCTスキャンの様子

CTスキャン(コンピュータ断層撮影)では、巻かれた包帯をはがさずにエジプトのミイラを詳しく調べることが可能です。
人間のミイラでは歯や骨の状況が生前の食生活や死亡時の年齢を推定する大きな手助けとなるとともに、多くの断層写真からさまざまな疾患に関する手掛かりを得ることができます。

またミイラの制作に関する情報も得られ、本展でスキャンの結果を世界初公開する3体の人間のミイラからは、1体にいくつもの護符が置かれていたこと、そして残る2体には、腹腔内に土製と見られる不明の物体が収められていたことが判明しました。
さらには、蛇と見られるミイラをスキャンした結果、歯の形状からエジプトでは非常に珍しいコブラであった可能性を紹介します。

「タディスもしくはタ(ネト)カルゥのミイラ」第3中間期(長さ148cm、幅33cm、高さ24.5cm)
「タディスもしくはタ(ネト)カルゥのミイラ」
第3中間期(長さ148cm、幅33cm、高さ24.5cm)
「タディスもしくはタ(ネト)カルゥのミイラ」のCTスキャンのイメージ
「タディスもしくはタ(ネト)カルゥのミイラ」のCTスキャンのイメージ
「蛇のミイラ」(長さ19.7cm、幅9.6cm、高さ6cm)
「蛇のミイラ」
(長さ19.7cm、幅9.6cm、高さ6cm)
「蛇のミイラ」のCTスキャンのイメージ
「蛇のミイラ」のCTスキャンのイメージ