ミイラ研究の紹介

ライデン国立古代博物館には、多くの人間や動物のミイラが所蔵されています。
世界の美術館・博物館の中には、ミイラに巻かれた布を研究目的でほどいてしまう事例もありましたが、同館の初代館長J.C. ルーヴェンスは将来的な技術の進歩を予見し、ミイラを傷つけることなく保存することを決めました。
そのため同館が所蔵するミイラ・コレクションは、その大半が完全に布で包まれた、非常に良好な状態で保存されています。

第3中間期(長さ165.5cm、幅36.5cm、高さ24.5cm)

第3中間期あるいは後期王朝時代(長さ160cm、幅38cm、高さ26cm)
同館では、1950年代から1960年代にX線による研究が、そして1990年代には、所蔵するミイラ・コレクションに当時まだ非常に稀であったCTスキャンが実施されました。近年では、最先端の技術を用いたCTスキャンによってさらに詳細な研究が行われています。
今回、本展に出品されるミイラの中から人間のミイラ3体と動物のミイラ1体を選び、本展のために最新のCTスキャン技術で調査を行い、その成果を世界初公開します。