死者の書
「死者の書」とは、第2中間期の末頃に現れた葬祭文書の総称で、古代のエジプトでは「日中に出現するための呪文」と呼ばれていました。全体はおよそ200の呪文からなり、死者が永遠の生を来世で獲得するために必要な内容を含みます。
有名な第125章は、死者の心臓と真実の女神マアトの羽を秤で比べ、死者が生前に正しい行いをしたかを判断するものでした。そうした文書はパピルスや護符に記され、棺やミイラの包帯の間に置かれました。

グレコ・ローマン時代(縦29.8cm、横48.3cm)